動画解説
マーケティングオートメーションの基本理解
マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションは、マーケティングプロセスを自動化し、効率化するためのツールです。HubSpotのような先進的なプラットフォームを使用することで、ユーザーの行動に基づいて自動的にアクションを起こすことができます。
ユーザー行動の時系列理解
効果的なマーケティングオートメーションを設計するには、まずユーザーの行動を時系列で理解することが重要です。一般的なユーザーの行動パターンは以下のようになります:
- サイト訪問
- フォーム送信
- サイト離脱
- サイト再来訪
この流れを理解することで、各段階に適したアクションを設計することができます。
ファーストパーティクッキーの重要性
マーケティングオートメーションにおいて、ファーストパーティクッキーは非常に重要な役割を果たします。これらのクッキーによって、ユーザーの行動を追跡し、パーソナライズされたエクスペリエンスを提供することが可能になります。
重要なポイントは、マーケティングオートメーションツールがユーザーの情報を取得できるのは、フォーム送信後だということです。つまり、フォーム送信をしていない訪問者のトラッキングはできません。この制限を理解することで、より効果的なワークフローを設計することができます。
効果的な通知設定の重要性
過剰な通知の問題点
効果的な通知設定は、マーケティングオートメーションの成功に不可欠です。しかし、多くの初心者が陥りがちな罠があります。その一つが、過剰な通知の設定です。
例えば、単純に「ページの来訪時」をトリガーとして設定すると、ページ閲覧ごとに通知が送られてしまいます。これは以下のような問題を引き起こす可能性があります:
- 通知の氾濫:受信者が大量の通知に埋もれてしまう
- 重要度の低下:頻繁な通知により、各通知の重要性が低下する
- 無視:最終的に、誰も通知を見なくなる
- 効果の形骸化:通知システム全体の有効性が失われる
通知の送信対象を絞る必要性
これらの問題を避けるためには、通知の送信対象を慎重に絞り込む必要があります。以下のような方法で、通知の質と効果を高めることができます:
- 時間的制限:最後のフォーム送信からの経過時間に基づいて対象を絞る
- 回数制限:再来訪時に1回だけ通知を送るなど、頻度を制限する
- ページ特定:特定の重要ページへの訪問時のみ通知を送る
- ユーザーセグメント:特定の条件を満たすユーザーにのみ通知を送る
これらの制限を適切に組み合わせることで、より効果的で価値のある通知システムを構築することができます。
HubSpotでのワークフロー設定の詳細手順
ステップ1:リストの作成
効果的なワークフローの第一歩は、適切なリストの作成です。今回の目的に合わせて、以下のような条件でリストを作成します:
- フォーム送信から30日以上経過している
- 再来訪していない
リスト作成時の注意点:
- 日付設定は「現在時点から過去」という形で設定する
- 「前」(過去)という設定を使用する
このリストにより、フォーム送信から30日以上経過し、まだ再来訪していないユーザーを抽出することができます。
ステップ2:トリガーの設定
次に、このリストに基づいてトリガーを設定します。ここでは、イベントのフィルター条件を使用します。
トリガー設定の注意点:
- 単純な「リストに追加された時」というトリガーは避ける
- 「イベントの発生時」というトリガータイプを使用する
- ページビューの条件を追加する(例:「ページビューが1つ以上ある場合」)
これにより、リストの条件を満たし、かつ指定ページを訪問した時のみトリガーが発動するようになります。
ステップ3:アクションの設定
トリガーが発動した際のアクションを設定します。典型的なアクションとしては以下があります:
- 社内への通知メール送信
- フラグの設定(「サイト再来訪日」と「サイト再来訪フラグ」)
これらのアクションにより、適切なタイミングで社内に通知が送られ、同時にユーザーの状態が更新されます。
ステップ4:フラグとプロパティの活用
フラグとプロパティを適切に活用することで、通知の重複を防ぎ、より精緻な制御が可能になります:
- 「サイト再来訪日」プロパティ:最後の訪問日を記録
- 「サイト再来訪フラグ」プロパティ:通知が送信されたかどうかを記録
これらのプロパティを使用することで、例えば「最後の通知から7日経過後に再度通知を送る」といった複雑な条件設定も可能になります。
ステップ5:ループ処理の設定
より高度な設定として、ループ処理を組み込むことができます。例えば:
- 初回通知から7日後にフラグをクリア
- フラグがクリアされた後、再度サイトを訪問した際に通知を送信
このようなループ処理により、継続的かつ適切なタイミングでの通知が可能になります。
高度な設定とカスタマイズ
より厳密な条件設定
基本的なワークフロー設定では捉えきれないケースもあります。例えば、「最後の接触から30日経過していない場合」も含まれてしまう可能性があります。これを解決するには、プロパティの日付をさらに工夫する必要があります。
具体的な方法:
- 「最後のフォーム送信日」プロパティを作成
- このプロパティを条件に加える(例:現在の日付 - 最後のフォーム送信日 > 30日)
ただし、このような厳密な設定が本当に必要かどうかは、ビジネスの性質やユーザーの行動パターンによって判断する必要があります。
ブラウザ別の考慮事項
異なるブラウザでのクッキーの扱いの違いも、考慮すべき重要な要素です。主な違いは以下の通りです:
- Chrome/Edge:クッキーは最長400日保持される
- Safari:クッキーは7日で削除される
これらの違いにより、特にSafariユーザーの追跡が難しくなる可能性があります。対応策としては:
- 追跡期間を短縮する(例:30日→7日)
- ブラウザ情報を取得し、ブラウザ別に異なるワークフローを設定する
ただし、これらの対応策を実装する前に、Safariユーザーがターゲットユーザーにどの程度含まれているかを分析することが重要です。
カスタムプロパティの活用
より柔軟なワークフロー設定のために、カスタムプロパティを活用することができます。例えば:
- 「興味のある製品カテゴリ」プロパティ:ユーザーの興味に基づいて通知をカスタマイズ
- 「エンゲージメントスコア」プロパティ:ユーザーの活動レベルに応じて通知頻度を調整
これらのカスタムプロパティを使用することで、より個別化された、効果的な通知システムを構築することができます。
実装時の注意点とベストプラクティス
テストと段階的実装
複雑なワークフローを一度に実装するのではなく、段階的にテストしながら実装することが重要です:
- 小規模なセグメントでテスト実施
- 結果の分析と調整
- 段階的にセグメントを拡大
このアプローチにより、大規模な問題を事前に回避し、最適化された状態で本格実装することができます。
パフォーマンス指標の設定と監視
ワークフローの効果を正確に把握するために、適切なパフォーマンス指標を設定し、定期的に監視することが重要です:
- 通知開封率
- クリックスルー率
- コンバージョン率
- 反応時間(通知後の行動までの時間)
これらの指標を継続的に監視することで、ワークフローの効果を測定し、必要に応じて調整することができます。
プライバシーとコンプライアンスへの配慮
ユーザーのプライバシーを尊重し、関連する法規制(GDPRなど)を遵守することは非常に重要です:
- オプトアウトオプションの提供
- データ収集と使用に関する明確な説明
- 必要最小限のデータ収集
これらの配慮により、ユーザーの信頼を維持し、法的リスクを最小限に抑えることができます。







