このワークフローは非常に強力ですが、HubSpotのUI制限により、いくつかの使いづらい点があります:
これらの問題点は認識されており、将来的にカスタムワークフローのUIがアップデートされた際に、よりわかりやすい表示に変更される予定です。
HubSpotのCRM機能を使いこなすユーザーにとって、関連オブジェクト間でのデータ連携は重要な課題です。特に、複数の取引から最新の情報だけを抽出し、コンタクトに反映させるような高度な操作は、ビジネスの効率化に大きく貢献します。本記事では、HubSpotの標準機能では難しかったこのような高度なデータ取得を可能にする、新しいワークフローの設定方法を詳細に解説します。
HubSpotには標準でプロパティのコピー機能が提供されていますが、これには限界があります。例えば、コンタクトから取引のプロパティをコピーする際、全ての取引からしか選択できず、細かい条件設定ができませんでした。
具体的なケースを考えてみましょう。あるコンタクトに3つの取引が紐づいており、全ての商談がクローズしているとします。この中から、最もクローズ日が新しい取引の商談種別や金額をコンタクトにコピーしたい場合、事前にワークフローを設定していれば可能なのですが、過去に振り返って特定オブジェクトのプロパティからコピーを行うことは困難でした。
このような制限を克服するため、弊社のカスタムワークフローで機能を開発しました・
新しく開発されたワークフローは、HubSpotのUI制限の中で最大限の機能を提供することを目指しています。結果として、やや複雑なUIとなっていますが、非常に細かい条件設定が可能になりました。
以下に、このワークフローの設定手順を詳細に解説します:
1. スターターアクションの選択:まず、「関連オブジェクトからデータを取得」というスターターアクションを選択します。このアクションはデータ設定プロパティを取得するため、処理量が多くなりエラーで停止することがあります。エラーが発生した場合は、ワークフロー自体を更新することで復旧できます。設定中は都度保存することをお勧めします。
2.関連先オブジェクトの選択:今回のケースでは、関連先として「取引」を選択します。
3.条件プロパティの設定:次に、どのような条件の取引を取得するかを設定します。例えば、取引の「商談種別」や「サービス」、「商品」といった属性に基づいて、特定の値を持つものだけを取得するよう指定できます。
4.オブジェクト固有のプロパティ選択:関連オブジェクトが会社、コンタクト、取引の場合で、それぞれ選択肢が並んでいます。今回は取引を選択します。UIの制約上、他のプロパティも表示されますが、選択したオブジェクトに関連するものを使用します。
5.詳細条件の設定:例えば、取引の場合は「deal type」を選択します。ここでは、半角カンマを入力することで複数の条件設定が可能です。データの更新には時間がかかる場合があります。
この設定を行うことで、取得するオブジェクトとして
コンタクトに関連している取引の中から、deal typeで「新規」と「既存」の値があるものというフィルター条件を設定できます。
6.並び替えルールの設定:新しい順か古い順かを選択できます。今回のケースでは新しい順を選びます。
7.並び替えの基準日設定:クローズ日やクローズ予定日など、任意の日付を基準として選択できます。
前の設定で、複数のオブジェクトが選定されている場合、どのレコードのプロパティの値を引っ張ってくるかを設定する必要があります。
このワークフローでは日付を基準として並び替えを行うことで、どのレコードのプロパティを引っ張ってくるかを設定する形となります。
8.取得プロパティの選択:最後に、実際に取得するプロパティを選択します。取引の場合、金額やアカウントなどを選ぶことができます。
これらの手順を踏むことで、例えばディールタイプが新規のAとCの取引があり、そのうちクローズ日が最新のものの商談金額のみを取得するといった、非常に細かい条件設定が可能になります。
このワークフローは非常に強力ですが、HubSpotのUI制限により、いくつかの使いづらい点があります:
これらの問題点は認識されており、将来的にカスタムワークフローのUIがアップデートされた際に、よりわかりやすい表示に変更される予定です。