HubSpotでコンタクトを管理する際、「フォームから送信されたメールドメイン(例: @example.com)をもとに、既存の会社(example.com)に自動で紐付けたい」というニーズは非常に多く発生します。
標準機能だけでは難しいこの「動的な会社検索と関連付け」を可能にするのが、サードパーティ製のカスタムワークフローアクションです。
この記事では、動画で示されている「特定の条件で会社を検索するアクション」の目的、具体的なユースケース、そして動画に沿った設定ステップを解説します。


このアクションの主な目的は、ワークフローを実行中のコンタクトの情報(例:メールドメイン)に基づき、HubSpotデータベース内に存在する条件に一致する「会社(Company)」を検索し、その「Record ID(会社ID)」を取得することです。
そして、その取得した会社IDを利用して、最終的にワークフローを実行中のコンタクトを、その見つかった会社に自動で関連付けることを目的としています。
このアクションは、コンタクトと会社の関係性を自動で構築・整理するために不可欠です。
sato@example.com というメールで登録された際、Aさんの「メールドメイン」プロパティ(example.com)をキーに検索。example.com を「会社ドメイン名」に持つ会社(B社)を見つけ、AさんをB社に自動で関連付ける。(※まさに動画のデモ内容に近いユースケースです)ステップ1:アクションの追加 (0:04 - 0:09)ワークフローエディタの「+」アイコンをクリックします。左側のサイドバーが開き、インストールされているカスタムアクションの一覧が表示されます。動画では「Custom Workflow Business V2」が選択されています。
ステップ2:「Company Search Action」の選択 (0:10 - 0:12)アプリが提供するアクションの中から、「Company Search Action(会社検索アクション)」をクリックしてワークフローに追加します。
ステップ3:検索条件の設定 (0:13 - 0:39)アクションの設定パネル(左側)で、「どのような会社を探すか」を定義します。
Condition - Property Name で、検索キーとなるプロパティ(動画では Company Domain Name)を選択します。Condition - Value に、検索したい値を入力します(動画では静的な値「sweetsvillage.com」を入力)。Condition - Search Operator で、演算子(動画では Equal to)を選択します。(※実践では、Condition - Value には静的な値ではなく、ワークフロー実行中のコンタクトの「メールドメイン」プロパティトークンを設定することが多いです)Company name が設定可能)。Operator between Conditions で、2つの条件を「AND(両方が一致)」または「OR(どちらかが一致)」で組み合わせるかを選択できます。ステップ4:設定の保存 (0:40 - 0:42)左上の「Save」ボタンをクリックし、アクションの設定を完了します。ワークフローのビジュアルエディタ上に、設定した検索条件が反映されます。
ステップ5:ワークフローの実行と履歴の確認 (0:43 - 0:52)ワークフローをオンにして実行します(動画では手動トリガー)。実行後、ワークフローの「履歴(History)」タブで実行ログを確認します。「Company Search Action」が成功(Action succeeded)していることがわかります。ログの詳細(右パネル)を見ると、「OUTPUTS (出力)」として search_results という項目に、見つかった会社のRecord ID(動画では「19578297576」)が正しく出力されています。
ステップ6:検索結果の確認 (0:53 - 0:56)(デモの補足として)実際にHubSpotの会社リストを見ると、ID「19578297576」が sweetsvillage.com をドメインとして持つ会社(test)であることが確認できます。
このアクションは「会社IDを見つける」までです。このIDを使ってコンタクトを関連付けるには、HubSpotの標準アクションを組み合わせます。
search_results)が「わかっている (is known)」を設定します。これで、会社が見つかった場合(はい)のみ、次のステップに進むよう制御できます。[search_results] トークンを選択します。これで、「コンタクトがワークフローに入る → 特定の条件で会社を検索 → 会社IDが見つかる → そのIDをコンタクトの『会社ID』プロパティに設定する」という処理が完成し、コンタクトが自動で会社に関連付けられます。
いいえ、標準機能ではありません。これは「Custom Workflow Business V2」というサードパーティ製(外部開発)アプリをインストールすることで利用可能になるカスタムアクションです。 標準機能でもコンタクトのプロパティ(例:「会社ID」)を更新すれば会社を関連付けること自体は可能ですが、このアクションは「(コンタクトの)メールドメイン」と「(会社の)会社ドメイン名」を照合するような、動的な検索をワークフローのステップとして実行できる点が特徴です。
いいえ、できません。この記事の「【重要】取得した会社IDでコンタクトを関連付ける方法」セクションで強調されている通り、このアクションの役割は、条件に合う会社の「Record ID」を検索して見つけることだけです。 コンタクトと会社を実際に関連付けるには、このアクションの後に、HubSpot標準の「プロパティの値を設定」アクションを追加し、ワークフロー実行中のコンタクトの「会社ID」プロパティに、このアクションの出力(search_results)を設定する必要があります。
はい、可能です。それが「主なユースケース」で説明されている、このアクションの最も一般的な使い方です。 ステップ3の検索条件(Condition - Value)に固定の値(sweetsvillage.com)を入力する代わりに、**ワークフローを実行中のコンタクトのプロパティトークン(例:[メールドメイン])**を設定することで、「Aさんのドメインと一致する会社B社を探す」といった動的な検索が実現できます。