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HubSpotカスタムワークフロー活用:Generative AIで関連ファイルを自動レコメンドする方法

HubSpotのワークフローを運用する中で、「コンタクトの興味(例:「ケーキのレシピ」)に合わせて、ファイルマネージャーから最適な資料(例:「ショートケーキ.pdf」「チョコケーキ.pdf」)を自動で選び出し、送付したい」といった高度なニーズがあります。

これを可能にするのが、サードパーティ製の「ファイルレコメンドアクション」です。このアクションは、Generative AI(生成AI)を利用して、入力されたクエリ(検索語)に基づき、HubSpot内の関連ファイルを動的に検索・推奨します。

この記事では、動画で示されている「ファイルレコメンドアクション」の目的、具体的なユースケース、そして動画に沿った設定ステップを解説します。

Demo Video

Detail

アクションの目的

このアクションの主な目的は、コンタクトワークフローの実行中に、指定されたクエリ(検索語)をGenerative AIで解釈・拡張させ、その内容に最も関連性の高い「ファイル」をHubSpotファイルマネージャーから検索することです。

最終的な目的は、検索して見つかった**複数の推奨ファイル情報(ファイル名、ファイルID、公開URL)**を取得し、それを後続のアクション(Eメール送信、プロパティ更新、タスク作成など)で利用することです。

主なユースケース

このAI検索機能は、マーケティングや営業の自動化を大きく前進させます。

  • パーソナライズされた資料の自動送付コンタクトがフォームで「興味のあるトピック」に「ショートケーキ」と入力。ワークフローが「ショートケーキ」をクエリとしてこのアクションを実行し、「ショートケーキのレシピ.pdf」のURLを取得。そのURLをパーソナライズトークンとして埋め込んだフォローアップメールを自動送信する。
  • 営業担当者への適切な資料の提示(セールスイネーブルメント)コンタクトの業界が「製造業」で、特定の製品ページを閲覧したらワークフローが起動。クエリ「製造業 事例」でアクションを実行し、関連する事例資料(例:「A社導入事例.pdf」「B社コスト削減.pdf」)を複数件取得。営業担当に「[コンタクト名]様に以下の資料が関連しています」と、ファイルURL付きのタスクを自動作成する。
  • 内部向け通知とナレッジ共有コンタクトが「解約」に関するフォームを送信。ワークフローがクエリ「解約手続きマニュアル」でアクションを実行し、最新の社内マニュアルPDFのURLを取得。カスタマーサポートチームのSlackチャネルに「[コンタクト名]様から解約依頼。関連マニュアルはこちら:[ファイルURL]」と自動通知する。

設定ステップ解説

ステップ1:アクションの追加 (0:04 - 0:09)ワークフローエディタの「+」アイコンをクリックします。左側のサイドバーが開き、インストールされているカスタムアクション(動画では「Custom Workflow Professional v2」)が選択されます。

ステップ2:「File Recommend Action」の選択 (0:10 - 0:12)アプリが提供するアクションの中から、「File Recommend Action(ファイルレコメンドアクション)」をクリックしてワークフローに追加します。

ステップ3:AIレコメンド条件の設定 (0:13 - 0:33)アクションの設定パネル(左側)で、AIによる検索条件を定義します。

  • AI-powered Query (AIクエリ):検索の核となるクエリ(単語や文章)を入力します(動画の既存アクションでは「cake」が設定されています)。ここには、コンタクトのプロパティトークン(例:[興味・関心]プロパティの値)を設定することも可能です。
  • Expansion Level (拡張レベル):AIによるクエリの拡張度合いを「Narrow(狭い)」か「Wide(広い)」で選択します。「Wide」にすると、AIがクエリに関連する言葉(例:「cake」なら「レシピ」「デザート」など)を生成し、検索範囲を広げます。
  • Max Results (最大抽出数):推奨するファイルの最大数を指定します(最大6件まで)。
  • Folder IDs / File Path (フォルダ指定):検索対象を特定のフォルダに絞りたい場合に、そのIDやパスを指定します。

ステップ4:設定の保存 (0:34 - 0:36)左上の「Save」ボタンをクリックし、アクションの設定を完了します。

ステップ5:ワークフローの実行と履歴の確認 (0:37 - 0:42)ワークフローをオンにして実行します。実行後、「履歴(History)」タブで実行ログを確認すると、「File Recommend Action」が成功(Action succeeded)しています。

ステップ6:出力(OUTPUTS)の確認 (0:43 - 0:49)ここが最も重要です。ログの詳細(右パネル)には、「OUTPUTS (出力)」として、AIがレコメンドしたファイル情報がリスト形式で表示されます。

  • general-categories: AIが生成・拡張した検索キーワード(例: cake, cake recipes, cake...
  • recommended-File1: 1番目の推奨ファイル名(例: short cake
  • recommended-FileId1: 1番目のファイルID
  • recommended-FileUrl1: 1番目のファイルの公開URL
  • recommended-File2: 2番目の推奨ファイル名(例: chocolate cake
  • recommended-FileId2: 2番目のファイルID
  • recommended-FileUrl2: 2番目のファイルの公開URL
  • (最大抽出数(この場合は最大6件)まで続く...)

【重要】取得したファイル情報の活用方法

このアクションは、あくまで「ファイル情報を見つけてくる」までです。動画の後半(0:50以降)で示されているように、これらの出力(OUTPUTS)を後続のアクションで利用します。

活用例:取得したファイルURLをコンタクトのプロパティに保存する

  1. 後続のアクションを追加「File Recommend Action」の次に、標準の「プロパティ値を設定」アクション(動画ではEdit record)を追加します。
  2. データソースの選択更新したいコンタクトプロパティ(例:「推奨資料URL 1」)を選択します。
  3. 出力トークンの指定値の入力欄で、「データソースを選択」アイコンをクリックし、「Action outputs(アクションの出力)」>「1. File Recommend Action」を選びます。
  4. トークンの選択ステップ6で確認した出力リスト(Recommended File URL 1Recommended File 2など)が表示されるので、保存したい情報(例:Recommended File URL 1)を選択します。

これで、AIが推奨したファイルのURLをコンタクトのプロパティに保存できました。このプロパティは、フォローアップメールのパーソナライズなどに自由に活用できます。

Source Code

HTML
CSS
Javascript

FAQ

この「File Recommend Action」は、HubSpotの標準機能ですか?

いいえ、標準機能ではありません。これは「Custom Workflow Professional v2」というサードパーティ製(外部開発)アプリをインストールすることで利用可能になるカスタムアクションです。Generative AIが検索クエリ(検索語)を解釈し、関連語(例:「cake」から「レシピ」)まで拡張してファイルマネージャー内を検索できる点が、標準の検索機能との大きな違いです。

検索するクエリ(例:「cake」)は固定のテキストしか使えませんか? コンタクトがフォームで入力した内容に基づいて、動的に検索することはできますか?

はい、動的に検索できます。それが「主なユースケース」で説明されている、このアクションの最も一般的な使い方です。 ステップ3の「AI-powered Query」の入力欄には、固定のテキストだけでなく、**ワークフローを実行中のコンタクトのプロパティトークン(例:[興味のあるトピック])**を設定することが可能です。

このアクションを実行すると、AIが見つけたファイル(例:short cake.pdf)がコンタクトに自動でメール送信されますか?

いいえ、自動では送信されません。この記事の「【重要】取得したファイル情報の活用方法」で強調されている通り、このアクションの役割は、関連するファイルの情報(ファイル名、ID、公開URL)を検索して出力することだけです。 取得したURL(recommended-FileUrl1など)をメールに記載して送信するには、このアクションの後に、HubSpot標準の「マーケティングEメールを送信」アクションなどを別途追加し、そのメール本文のパーソナライズトークンとしてこのアクションの出力値を利用する必要があります。